ウェーサーカ祭表紙

法輪画像  仏紀2547年/西暦2003年 5月25日(sun)
  日本テーラワーダ仏教協会 ウェーサーカ祭ドキュメント
  心からの喜びがあればそれ以上の幸せはない
  
〜比丘サンガ、スリランカ大使をお招きして〜 (文責;佐藤哲朗)

朝、仏旗を掲げるところ その日のゴータミー精舎は、いつにも増して美しかった。明るく塗り替えられたシャッターには法輪の模様が散りばめられ、精舎の内外には大小の仏教旗やウェーサーカの灯篭(日本のお盆灯篭が起源だとか…)が飾られた。ホール壁面には、酒主浄忍さん奉納による仏伝画集『ブッダ伝説と仏足跡』が展示された。仮普請のお釈迦さまの光背はベージュ色の布で品良く覆われ、色とりどりの紙飾りが本堂を晴れやかに彩っていた。

精舎1階ホールでの法要 午前十時半、お出ましになった総勢七名の比丘サンガ(スリランカの僧侶)とスリランカ大使ご夫妻、そして境内に満ちた参加者による、一階お釈迦さまへの献花献灯の儀式が執り行なわれた。続いて精舎正面に設置された看板の除幕式。読経ののちスリランカ大使と協会の小西淳一会長、江原通子さんが綱を引くと、金箔張りの『ゴータミー精舎 日本テーラワーダ仏教協会』と書かれた看板が現れ、沿道から拍手があがった。看板除幕式

 比丘サンガヘの昼食のお布施準備に、会場は慌しかったが、精舎向かい側の遊歩道には、三幡さんのアイデアでシャボン玉製造機が設置され、家族連れが足を止める風景も見られた。子供たちには森田さんが用意した菓子袋が配られた。≪「生きとし生けるものが幸せでありますように」と日々念じましょう。≫というメッセージを込めて。お釈迦さまと比丘サンガへのお布施

 昼食のお布施にはミャンマーのウィセッタ長老も参加され、スマナサーラ長老のきめ細かい指導のもと、パーリ語の偈文を唱えながら式は進んだ。比丘サンガのお食事が済むと、純白の民族衣装をまとったスリランカ大使閣下より、ウェーサーカ祭を言祝ぐ力強いスピーチ(シンハラ語)が寄せられた。

 スリランカ民主社会主義共和国
 カルナティラカ・アムヌガマ大使閣下 のスピーチ要旨

 カルナティラカ・アムヌガマ大使閣下
 お釈迦さまは過去・現在・未来、三世の人類の幸福のために普遍的な法を説かれました。
 釈尊は、民主主義、人間の尊厳、女性の権利、子供の権利といった、世界中で希求されている理念を、人類史上で最初に説かれた方なのです。
 朝の法要で、ブッダにお供えする花や灯明を全員に回しましたね。あの儀式は、参加者一切に対して平等にお布施の功徳が行き渡るようにという、仏教の平等の精神を象徴するものです。
 仏教は人類の宝です。私に皆様を祝福する資格があるか分かりませんが、本日の皆様の温かい接待に感謝して、私の得た徳を皆さまに回向したいと思います。

 大使ご夫妻を見送ったのち、一階ホールでの在家者の食事となった。午後一時半からは全員で『慈悲経』を唱え、続けて大阪からいらしたニャーナアランカーラ長老が短い法話をして下さった。曰く、お釈迦さまが「心からの喜びがあればそれ以上の幸せはない」と仰られた。いま皆さまの心も喜びに満ちていることを祝します。仏教が生活に活かされていない日本で、人間の幸せの道を説いたお釈迦さまの教えが根付きつつあることは重要なこと。私自身も僧侶として更なる成長向上をせねばと強く思いました。今日の喜びがなければ明日は来ない。自分が自分自身を磨くことによってしか、輝かしい明日は訪れない。仏教を通じて人として大切なことを学び、幸福になって下さい云々。スマナサーラ長老
 続いてスマナサーラ長老が「話し始めるといつ終わるか分かりませんよ」と、法話をはじめた。スマナサーラ長老の法話音声ファイル WMA形式 高音質:6.63MB(32kbps)  低音質:3.32MB(16kbps) 28分25秒※自動再生しない場合はファイルをダウンロードして下さい。

 法話ののち、来賓の竹田倫子女史と小西会長の挨拶があった。小西会長からは、つい先だって東京都から日本テーラワーダ仏教協会への宗教法人認証が下ったことが報告された。
伊藤公朗・美郷夫妻の演奏 一階でのティーブレイクを経て、三時半からは二階本堂で奉納の演目。前半は、伊藤公朗・美郷夫妻によるインド古典音楽とオリジナル楽曲の演奏。美郷さんの堂々たる歌声と、公朗さんが奏でるシタールやスヴァラマンダラの奥行きある響きが本堂に充満する。
スリランカ留学生会の合唱 続いて在日スリランカ留学生会による賛仏歌の合唱。「私は歌わないから安心して」と会場を沸かせ、スマナサーラ長老が、歌の解説を入れた。一同が手にした楽譜は菩提樹をかたどられたもので、親しみやすいメロディーは沖縄民謡を連想させた。純で喜びに満ちた歌声に、会場全体の雰囲気が明るくなごんだ。

 六時からは夕方の法要。参加者全員で灯明と香を手渡ししてお釈迦さまに献じた。「諸仏の教え」と「因縁の教え・歓喜の言葉」の読誦に統いて『慈悲の冥想』を修する。意をひとつにしたところで精舎に仏教徒の諸天を勧請し、伝統的な声明による『初転法輪経』の読誦が執り行われた。
1階でくつろぐ留学生の皆さん 合掌した手を黄色い糸でお釈迦さまと結ばれた在室者一同は、サードウ!サードウ!の言葉を唱え続ける。読経が終わったのは午後八時近く。挨拶ののち比丘サンガに三拝して散会となった。ニャーナアランカーラ長老がシンガポールからお持ちくださった五色の御守紐を腕に結び、参加者はゴータミー精舎をあとにした。(参加者には、会員の正田大観さんの訳された『ダンマパダ』冊子などが記念品として渡されました)

お釈迦さまとスリランカに触れて (参加者のコメント)
 
♪ Happy wesak day ♪
合唱を終えて のお気に入りは、仏歌を歌ってくださったスリランカの学生さんです。 15名の留学生の方々が、グリーンの菩提樹を形どった歌詞カードを持って歌っている清楚で凛とした姿と、島唄のような優しいメロディーが涼しい爽やかな風のようで、なんだかとても“ほ−っ“とした気持になりました。歌が終った後、お1入ずつお坊様方にご挨拶している時のとても親しそうな嬉しそうな笑顔も印象的でした。こんな雰囲気の中で育ってきたんだなって、ちょっと羨ましかったです。
(森山典子さん)
 
食事の用意 りは全てが長老を初めテーラワーダの会員である皆様方による手作りでした。おかげて「ウェーサーカ」と言う言葉さえも初めて聞いた私でしたが、リラックスしてお手伝いができ、楽しむこともできました。飾り付けの時にスリランカの男性とお話をしたり、たまたま隣り合わせに座ったスリランカの女性とお話したりする機会に恵まれましたが、ウェーサーカが彼等にとってとても大事な行事で、お釈迦様が彼等の身近に存在することを知りました。チャイ作りが無事に終わる頃には私にとってもお釈迦様が身近な存在になったような気がしました。
(大河原明子さん)
 
精舎向かいの緑道。シャボン玉製造機と親子連れ 回、スリランカ大使館のご協力が得られたことは、大変ありがたいことでした。事前にデイリーニュースの英文ネット配信で、当協会がウェーサカ祭りを開くことと、スマナサーラ長老や、ゴータミー精舎のことが世界に紹介されたことは、大使館のおかげだったと思われます。大量にお貸し下さった仏旗は、向かいの公園にもはためき、通行人で、立ち寄る方もありました。そして、大使がいらして御祝辞をいただけたことの意義はとても大きいものだったと感じました。
(高橋英明さん)
 
除幕式を終えたお坊様方とスリランカ大使夫妻 エサカ祭で確信したこと。善行には幸せが付いて来るということです。だから善行さえ積んでいれば、心配無用ということです。実はウエサカ祭の前日、当日は雨天も予想されていて心配していたのです。しかし、天気も良く心配はいらなかったのです。もし雨がふったとしても、私達が困ることにはならなかったのだろうと今では確信しています。なぜならスタッフや協力者がお釈迦様をお祝いする準備という善行を積んでいるのですから。そのほか、私に次から次に幸せなことが起こりました。皆さんも良いことが起こっているはずだと思います。
(西津紘一さん)
 
ウェーサーカ祭表紙